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フジTV「北野フォーク人生王」 【2005年12月】
◎収録:12月13日

 9時53分の「のぞみ」に乗り東京へ。そして渋谷、渋谷なんて何年振りだろう。渋谷ジャンジャン、らんぼうさん時代、染太郎時代、・・・、この街とは結構、縁の深い時期があった。収録が行われる渋谷ビデオスタジオも2回目。初回は、僕が27、8歳「みなみらんぼうオフィス」時代、高島忠夫夫婦がやってた料理番組に「らんぼうさん」が出演した時だった。

 4階のスタジオはすでにセッティングも終了していて、着くとすぐ、僕一人でサウンドチェック、暫くして中川イサト御大登場、二人で再度サウンドチェック。時間の関係で「ドアマン」2コーラスのみって言われた。「ドアマン」のええとこ伝わらへんやんけえ〜!(昔のフォークシンガーだったら怒って帰ったかも・・・)。でも、せっかく大阪からやって来たのだし、「はいはい・・・」って笑顔で頷く自分が哀しい。

 本番が午後5時丁度に始まる。スタッフ、ダンカン、ガダルカナル・タカ、グレート義太夫、島崎俊郎、今夜の出場者、等等、全員揃ったところで「世界の北野」登場〜!金髪のマッシュルーム鬘に眼鏡、黒いレインコートにスリッパ、という出で立ちである。明らかに、場の空気が変わった。

 8組の出場者は、それぞれ予め作られた紹介VTRが流れた後、コピー曲を歌い、歌い終わるとステージを降りて、ガダルカナル・タカのインタビューに答えながら、審査員と絡む・・・、といった構成。ちなみに、僕の紹介VTRのキャッチコピーは“浪花の風来坊”!

 ラストの僕は、イサトさんのバリバリギターで「ドアマン」2コーラス、あッ!という間に終わった。演奏後のインタビューは、ちょっと喋り足りなかった。流石に「たけし」は、イサトさんのギターに注目、話を振って来た!ダンカン氏、「え〜っ、中川さんでしょ?」って。「内緒にしておこう」と、イサトさんと打合せしていたのだが、もうリハの時点で、出場者はサイン求めに来るし、バレバレだった・・・。

 「世界の北野」氏は僕に、「ドアマン」を題材にしたドイツ映画(「最後の人」)の話を、熱く語ってくれた。「是非、見てご覧」って。その語り口調や表情、時折僕に投げ掛けてくれる視線に、僕は「なんて純粋な人だろう!」って思った。

 大ラスは出演者一同「遠い世界に」のシングアウト。偶然とは言え、うますぎる!現役・五つの赤い風船、中川イサト師匠、ギターで登場。収録は無事終了。いつの間にやら「世界の北野」氏は居なくなっていた。イサトさん、哲雄さん、岡さんと一緒にスタジオを出る。センター街入り口の所で、イサトさんは井の頭線へ、渋谷駅で岡さんは東横線、僕と哲雄さんは山手線。
 午後8時50分の「のぞみ」で新大阪へ。自宅には午前0時30分到着。今日は長い長い一日だった。  (※放送は12月29日25:15〜、残念ながら関西では映らなかった)

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