■5月17日(水)
君の艶やかな脚が 月の光の中で 軽やかに踊ります 月の光の中で さっき空は雪を全部散らせてしまい 僕は君の微笑に照らされて まるでいつかの思い出みたいに座っている
古いコートの匂いで 胸がいっぱいになったら 君の果てない艶やかさのために 写真を撮ってあげるよ 月の光で蒼ざめた写真を撮ってあげるよ 僕は雪の月光写真師さ 僕は雪の月光写真師さ
<雪の月光写真師(詞・曲/若林純夫)>
近年の彼の噂は、ほとんど、耳にすることはなかった。でもまたいつか、唄い出せばいいなあなどと、ぼんやり思っていた。「武蔵野タンポポ団」での彼のヴォーカルは秀逸で、「若林の居ないタンポポ団はタンポポ団ぢゃあない」とシバさんは言う。今回の事で、山口に住んでいたことを知り、武蔵野から山口、どんな人生だったのだろうとふと思ったり。
僕が高校2年生の時の天王寺春一番、思ったより小柄な「若林純夫」が会場内をカメラぶら提げウロウロしていた。そして、暗くなりかけたステージに登場「雪の月光写真師」を唄ったのだった。その鮮烈なイメージは今も僕の心の中に焼き付いている。
いつの間にか唄うことから遠ざかり、渋谷の帽子屋さんで働いている時、井の頭線の渋谷駅で彼を見掛け、話しかけたことがある。シャイな様子で、それでも気さくに応対して頂いたことを覚えている。あれから21年・・・。 若林純夫“雪の月光写真師”は逝ってしまった。
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