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「逝ってしまった“雪の月光写真師”」 (2006年5月17日 水曜日)
■5月17日(水)

君の艶やかな脚が 月の光の中で
軽やかに踊ります 月の光の中で
さっき空は雪を全部散らせてしまい
僕は君の微笑に照らされて
まるでいつかの思い出みたいに座っている

古いコートの匂いで 胸がいっぱいになったら
君の果てない艶やかさのために 写真を撮ってあげるよ
月の光で蒼ざめた写真を撮ってあげるよ
僕は雪の月光写真師さ
僕は雪の月光写真師さ

<雪の月光写真師(詞・曲/若林純夫)>

 近年の彼の噂は、ほとんど、耳にすることはなかった。でもまたいつか、唄い出せばいいなあなどと、ぼんやり思っていた。「武蔵野タンポポ団」での彼のヴォーカルは秀逸で、「若林の居ないタンポポ団はタンポポ団ぢゃあない」とシバさんは言う。今回の事で、山口に住んでいたことを知り、武蔵野から山口、どんな人生だったのだろうとふと思ったり。

 僕が高校2年生の時の天王寺春一番、思ったより小柄な「若林純夫」が会場内をカメラぶら提げウロウロしていた。そして、暗くなりかけたステージに登場「雪の月光写真師」を唄ったのだった。その鮮烈なイメージは今も僕の心の中に焼き付いている。

 いつの間にか唄うことから遠ざかり、渋谷の帽子屋さんで働いている時、井の頭線の渋谷駅で彼を見掛け、話しかけたことがある。シャイな様子で、それでも気さくに応対して頂いたことを覚えている。あれから21年・・・。
若林純夫“雪の月光写真師”は逝ってしまった。

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